まーさんは小学校の図書ボランティアを8年ほど続けているのだが、少し前に、3年生のクラスで、「さすらいのハンター カマキリの生きかた」(写真と筒井学/小学館)というナイスネーミングな自然科学本を読み聞かせしてきた。 写真家が、カマキリを追い続けてその生涯を劇的に描写した、なかなかの傑作本だった。 読み聞かせの手腕は、選書と導入にあたるブックトークにある(と思う。) まーさんはブックトークはいいかげんなほうだ。 「いつも勉強お疲れ様です。みんな、今は昆虫の勉強をしてしているそうで。私が衝撃をうけた本を紹介します〜」で始める。上手な人はブックトークだけで完全に子どもらの興味を引きこんでしまう。本のめくりかた方まで美しいのだがそこまでは目指さない 笑 カマキリの生涯。孵化してから補食されたりしながら、ひたすら狩りをして、食べる事に励み、雌に頭を食われてしまっても引続き半日かけて交尾を続けたり、他の虫に寄生されてしまい、卵のかわりにハリガネムシを産んでしまったり、ネコに遭遇した時は身体を最大限に大きく見せて威嚇してみたり、無事に産卵を終えたら、寒さの中で息絶えた、(最初の卵のページにジャンプすればカマキリの一生を何度でも楽しめます(^^)) 、という写真記録はどれも圧倒的な迫力で、「おー!」「ええ!?」「あ〜↓」先生ののりもなかなかだったが、子どもらもほぼ全員が一緒に感嘆して、衝撃を受けてくれた(たぶん)。 自然科学本は万物世界をネイチャーフォトグラファーの職人眼を通して展開してされているので、神様をたくさん感じる。とても悟り深い。 この手の本のあとがきには大抵、厳しい自然を生きる生物の本能の正確さ、生の使命をまっとうする姿への感嘆と命の尊厳、最後は我々人間のあり方まで繋げた内容が書かれている。 🦗🦗🦗🦗🦗 読みきかせの準備として、時間を測ったり、とりあえず、練習を7回ぐらいするのだが、読む度に悟る事がある。 最初は、 時計のような本能スゴイ!🕰神様はやっぱり完全だ。 だんだんと、 「こいつら、何万代かけても進歩しねぇ!👶永遠ループ!」 いまもあるのか分からないが、多摩動物園の昆虫館に模造紙大の掲示物があった。 昆虫と人間を比べたチャート図のようなものだった。内容はこんな感じ。
昆虫→完全な本能で、生まれた時から、自然界の中で生きる。選択肢はゼロ。時計のように正確に迷い無く生をまっとうする。生きて死ぬ事ことに悔い無し。(インタビューしたのか?) 人間→歩く事も食べることも出来ない未熟状態で生まれ、道具を使いつくった家に住み、自由な選択肢がある。 つねに悩み迷い、失敗し成長する。人生に成功と失敗がある。 。。。どっちが良い? |